laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

No.330 「就活」って、何だ?

 「それは、『就職活動』でしょ!」

 という当たり前の答を期待しているわけじゃないんです。お分かりかとは思いますが、一応(^_^;)。

 震災後、仕事の一環で大学生たちと活動していて、この言葉の意味というか、その本質というか、目的みたいなことを、実際に「就活」している学生たちの現状や様子を窺いながら、20年以上前に学生だった自分の姿を思い出しながら考えることがある。

 昨今のように短縮形で就職活動が表現されることはなかったし、ましてや大学2年や3年生でそれに備えているような学生は、当時周りには数えるほどしかいなかった。

 バブル期と超不況という、景況の違いが一番の理由であることに異論はない。その時代に生まれた世代の一人として、「恵まれていた。幸運だった」とは思う。希望した会社に就職でき、希望した仕事に従事し、今こうして、ある程度の満足感を持って日々を暮らす自分を実感しているのだから。

 「それでも...」、と思う。

 就職活動開始の時期が早まれば早まるほど、学生のキャンパスライフの大きな目的、目標は、「就職すること」にどんどん絞られていく。それって、どうなの?

 何も、早めに就職活動するのが悪いとか、就職なんかしないでフリーターでいいんじゃないの?、と言っているわけではなく、「早くしないと乗り遅れてしまう!」というような“作られたムード”にあおられ、集団的に同じ方向に、同じような向かい方で進んでいるという現象、傾向に違和感を抱く。

 「そんなに急がなくても、落ち着く所に落ち着くよ」と思うのだが...。

 バブルな時代背景に背中を押され、今やお気楽な身分のサラリーマンとなったこんなオヤジの言質には、決まって厳しい批判と反論がやってくるんだろう。でも、それは承知のうえ。

 実は、知り合いの4年生がまだ内定を取れずにいる、らしい。素顔はよく知らないが、実にしっかりとした行動力のある学生で、なぜ、内定を取れないかが不思議なくらいの若者なんです。

 本人にしてみたら、結構な落ち込みだと思う。もしかしたら、内定を取れずにいる自分を責めているのかもしれない。(本人に聞いていないから実情は分からない)

 そこで、オジサンからのアドバイス。

 「自分が悪いとか良いとかいう問題じゃないと思う。縁がないんだよ、たぶん。ダメなら、サッサと忘れて前に進んだほうがいいと思う。だって考えてみなよ。たかが会社の就職試験に落ちたからって人生が終わるわけじゃないでしょ。自暴自棄にならず、コツコツ努力して、希望さえ失わなければ、それなりの結果に落ち着くはずだから、きっと」

 社会人となって、これまで掃いて捨てるほどかなりの数のダメなサラリーマン(もしかしたら俺もその類かもしれないけど(^_^;)と間近に接し、付き合い、見てきて思うわけ。

 「どんなに“いいと言われる学校”を出て、どんなに優秀な成績で就職したからといって、そういう人たちが“まともな社会人”であるとは限らない」と。

 これから社会に出ようという学生さんたちにこんな事を言うのは何とも不粋で夢がないけど、こういう現実も前もって知っておいて損はないと思う。

 だって、自信になるでしょ。

 「あんな大人たちが一応ちゃんと働けているんだから、俺、私ならもっとまともに働けるはず!」ってね(笑)。

 前向きに考えようよ。