laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

Ground Swell。

 サーファーなんで、この単語にはかなり敏感に反応する。

 なんたって、「大きなうねり」ですから。

 常に追い求めているビッグウェーブをもたらす肝心要のうねり。台風や大型の低気圧が作り出す。

 ただ、やみ雲に大波に向かっていくわけでは決してありません。技量に合った大波が好き、ということ。

 とはいえ、30年近く波乗りをやっていてもさっぱり上手くならない俺(^_^;)。

 それはそれとして、経験だけは人並みに重ねてきたので、波に対してある程度の知識と知恵はついた。

 つくづく思うことがある。波乗りをするうえでの私的な極意だ。

 「波は制覇するものではなく、波動を合わせるもの」

 抗えば跳ね返され、ただ単に身を任せればのみ込まれる。

 所詮、サーファーは波という自然に勝てないのだから、無理な抵抗はしないに越したことはない。

 相手の動きや力を利用して、こちらのハイパフォーマンスを狙うという点では、実は武術に似ているスポーツなのだと思う。

 そんな事を長年感じていたけど、ここ最近、別な「大きなうねり」の世界の一角でもがいている。

 こちらは、発音名称で「グランズウェル」

 海上ではなく、陸上のネットの世界。

 そのものずばりの本が2008年に出版されている(シャーリーン・リー、ジョシュ・バーノフ共著、翔泳社)。副題が「ソーシャルテクノロジーによる企業戦略」。



 ちょっと抜粋↓。

 「一言でいうなら、グランズウェルは社会動向だ。人々はテクノロジーを使って、自分に必要なものを企業ではなく、別の個人から調達するようになっている。企業の立場からすれば、これは挑戦だ。グランズウェルは一過性の現象ではない。グランズウェルを動かしているテクノロジーは未曾有のペースで進化を続けているが、その根底にはすべての人間が持っている『つながりたい』という、永遠の欲求がある。グランズウェルは、世界のあり方を永遠に変えてしまった。」

 出版から4年が経過した今でも、数々の指摘に唸ってしまう。世の中の動きは、確実にその方向性を強めているのだから...。

 このグランズウェルにどのように関わり、どう乗りこなし、果たして見事に乗り切ることができるのか?

 水上の私的な極意が、陸上のネットでも通用すると思うのだ。

 「波は制覇するものではなく、波動を合わせるもの」

 抗っても仕方がない。しかし、無視はできない。グランズウェルから隠れたつもりでも、必ず目の前に迫って来る。ここはひとつ、覚悟を決めて流れに身を任せ、上手く波動を合わせていくしかない、と思うのだが...。

 たまたまネット上で仕事をしている中年のサーファーは、そんな事を考えている。

 そうは言っても、波乗りもネットも、実際にその世界に身を投じなければ実感できない。

 波乗りは趣味だから失敗は許されるけど、ネットは仕事だからなぁ〜。

 でも案外、陸上の波のほうが面白かったりして...。


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