laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

映画私評 No.14

 昨夜、会社帰りに見に行った。

 『人生はビギナーズ』。

 ある日突然、75歳の父親から「私はゲイだ。ゲイとして残りの人生を楽しみたい」と、38歳になる主人公の息子がカミングアウトされる。

 母が去り、父親はがんを宣告されていた。

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 「そんなのあり?」。という状況設定から始まる物語。

 グラフィック・デザインやミュージック・クリップなどで著名だというアーティスト、マイク・ミルズが実話に基づき、初めてオリジナル脚本・監督を務めた作品だというから2度びっくり!


 「いやいや、日本ではこういう状況、想定外だよねぇ〜」などとどうでもいいことを考えてしまった、まずは(^_^;)。

 恋に臆病で内向的な主人公オリヴァー(ユアン・マクレガー)が、こういう特殊な状況に向き合いつつ、風変わりな女性アナ(メラニー・ロラン)と恋に落ち...。

 どこまでが実話でどこまでがフィクションかは知らないが、両親の表面的な愛の関係を早くに気付き、成長した男の子が、「38歳になってなお過去を引きずって生きていくのか?」という疑問は残る。

 それでも、湿っぽくなりがちな内容のストーリー展開を、ビジュアルを挿入したりペットの子犬をうまく使ったり、工夫された会話を織り込むなどオシャレな演出で支えている。細部に関して多くを語らず、必要最低限をくまなく表現している印象で、好感度は低くない。

なかなかにいい作品ではないでしょうか。

父親のハルを演じたクリストファー・プラマーは、この作品でアカデミー賞助演男優賞を受けた。オスカー史上最年長受賞なんだそうです。

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