laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

満月の下で。

 「バカ野郎!そうじゃねぇんだ.....○▽□.......この野郎!」

 「ちゃんと聞いてんのか!全く、おめぇは.....○△□.......この野郎!分かってんのか、この野郎!」

 我が家の団地でも部分月食が美しく輝いて見えた昨晩。

 娘と2人、夕涼みがてら近所を散歩していたら、月を愛でる風情とは全く相容れない罵詈雑言が、向かっている方向の一角から聞こえてきた。

 近付くにつれ声が大きくなってくる。

 息子のために敷地に取り付けたのだろうバスケットボールの簡易リングの下で、苦虫をかみつぶしたような表情をした父親が、心なしかビクビクした様子でボールをドリブルしている息子に怒鳴り散らしていた。

 さすがに、我らがその場に現れ、「こんばんわ〜」と挨拶すると、結構若そうなその父親、表情をこわばらせながらも会釈を返してきた。

 「怖いよねぇ〜、あのお父さん」「かわいそうだよ、あの子...」

 ああいう場面が今では珍しい昨今、しばらく行ってから、娘はちょっとばかしビビりつつそう話していた。

 「ああいう父親って、まだいるんだなぁ〜」

 なんか嫌なモノを見て気分が悪くなったけど、そんなことを思っていた。

 「頑張れ、息子! そんなクソ親父、いつか見返してやれ!」

 どんな事情か全く知らないけど、月を仰ぎ見ながら、勝手にそんなことも思っていた(^_^;)。