laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

四半世紀ぶりの再会。

 昨夜、高校時代の同級生と飲んだ。

 20代初めに会ったのを最後に、音信不通となっていた彼との再会のきっかけはフェイスブックだった。

 先日、メッセージ欄を覗き込んでいたら、今年3月に2度、彼から便りが届いていた。4ヵ月ぶりに気付いて慌てて連絡し、急きょ会うことになった。

 酒場で待ち合わせた。

 約束の時間よりちょっと遅れて店に入ったところ、既にほかのお客さんたちで埋まっていたカンウンターで、彼が待っていた。

 25年も経っていると、さすがに、一目で彼とは分からなかった。薄暗い店内の照明のせいだったのかもしれない。

 なにせ、ふさふさしていた髪の毛の大半がなくなっていたものだから...。人のことはあんまり言えないんだけど..(^_^;).。

 ちょっとびっくりしていた俺、よっぽど彼の前頭部ばかりに視線を送っていたのだろう。

 「目を見て話そうよね!目!」って彼。

 確かに...。「でも、ちょっとすごいよね?」って俺。「いやいや、これ、夏仕様だから」って彼。

 超久々なのに、そんな具合に会話が弾んでいった。

 現在ハンガリーに住んでいる彼は、かれこれ12年日本を離れ、海外を転々としている駐在員。「これだけ海外が長いと、日本に帰ってくるたび、いろんな事で戸惑うよね」と話していた。

 彼の実家は宮城県南の海岸線にあり、津波で大規模半壊の被害を受けた。長男の彼は、震災以降、たびたび帰国して年老いた両親のためにいろいろと事務手続きなどをこなし、昨日、実家のリフォームがやっと片付いたのだという。

 「俺は今でも独り身で、結構気楽に生きてきたから、今回の家のリフォームに関してはすべて俺が面倒みたんだよね」

 偉いなぁ。

 海外に暮らすことを夢見ていた彼は、社会人になってそれを果たして今に至っている。

 互いに連絡も取り合わなかったこの25年間だったが、滑らかに会話が進んだのは、お互い、むかしと今の自分たちに、容姿以外はほとんど違和感を感じなかったからだと思う。

 若さゆえ、夢や目標、生き方なんかを青臭く語っていたあのころ。

 それを2人とも覚えている。そして25年後の今。目の前にいる友に、懐かしさと共に、「変わらないことの安堵感」のようなものを感じた。

 年を重ねていくにつれ、価値観が変化し、時に失望を感じさせるような知人、友人らもいるけど、彼のような男もやっぱりいる。

 なんだかとっても嬉しかった。

 2軒はしご酒をした後、3軒目のビリヤード場で球をついた。

 確か、大学生のころ、一緒に球をついた仲間の1人に彼がいたように記憶している。

 酔って足元を怪しげにキューを握りながら球をいい加減につきつつ、「何だよぉ、入んねぇな」とか「これは、いただきでしょ!」などと言い合っている姿は、あの時のままだ。

 「また、いつか会おうぜ」

 そう言って別れた。

 いい夜だった。