laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

Music Box No.14 演歌は嫌いだけど...。

 10代のころ、たまたま知り合った洋服店で働く20代後半の女性(この当時、こういう職業の方々はハウスマヌカンなどと呼ばれていた)がこう言っていたのを覚えている。

 「ワタシもさぁ、昔はさっぱり分かんなかったんだけど、このくらいの年になると、味わいっていうのかな、奥深さっていうのかな、何となくじんわりと感じてくることがあるわけよ。演歌、いいなぁって、最近思っているんだよね。キミも年を重ねたら、その良さがきっと分かってくると思うよ.....」

 あれから30年余。そう話してくれた女性の年齢をはるかに越え、50代に届こうかという年齢になったが、相変わらず、演歌は好きになれない。

 とにかく、大半の歌詞が嫌いだ。曲調が気分を沈ませる。しみったれたイメージがひどく、好きになれない。演歌に対する印象は、ティーンエージャーのころとさほど変っていない。毛嫌いしなくなった程度に許容範囲がちょっと広がったくらいか。



 そんな音楽嗜好のワタクシ、最近ちょっと、「演歌の女王」さまにはまっている。

 「トラック野郎の女神」なんて呼称もあったようですが。

 お察しのとおり、八代亜紀さんでございます。

 昨年初めてリリースしたジャズアルバム『夜のアルバム』(ユニバーサルミュージックジャパン)がかなり良く、先日発売されたセカンドジャズアルバムを手に入れた。




 女王憧れだったというヘレン・メリルをゲストに招き、ニューヨークの名門ジャズクラブ・バードランドで開いたライブの収録アルバム『夢の夜 八代亜紀 ライブ・イン・ニューヨーク』(ユニバーサル ミュージック合同会社)。



 『雨の慕情』で始まり『別離(わかれ)』に終わる全10曲が収録されている。


 いやぁ〜、いいですね、八代さん、だてに女王なんて呼ばれていないんですね。もっとも、そもそもルーツはジャズなんですから当然といえば当然なんでしょうか。たまたまかどうか知らないけど、演歌ですっかり有名になってしまったので、長いこと、知る人ぞ知るジャズ歌手だったということらしい。


 ヘレン・メリルと共演した、あの名曲『You'd Be So Nice To Come Home To』のハスキー・ボイスの歌声は、ヘレンさんそのものを超えている、ように耳に響く。




 そういえば、ワタクシ、女王にお目にかかれる絶好の機会をみすみす逃してしまった。

 こんな素敵な催しが地元であったのに......。チケットを買いそびれてしまった(^_^;)。

 
 まぁいいや。手に入れたCD、はからずもライブ版だし。これでしばらく我慢することにしよう.....。


 ちなみに、タイトルの「Music Box」シリーズ、1年4ヵ月ぶりの更新。音楽を聴いてなかったわけではなく、書いていなかっただけです...。