laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

色使い。

 新緑が山と森に息吹を吹きかけ、淡い桜色が街中を染めている。冬から春への季節の移り変わりは、自然が作り出す明るい色合いからも敏感に感じ取ることができる。色彩豊かな季節の到来は、見て感じる楽しみとわくわくした高揚感を高めてくれる。
 色に対する思いが強いほうなのかもしれない。淡いより鮮やかではっきりとした色合いが好きだ。赤やオレンジ、黄色、ピンクや青.....。あらためて衣装ダンスをのぞいてみると、原色の多さに気付く。目立ちたがり屋だということもあるが、特に身に付ける物に関しては、どうしても暗い色合いが好きになれない。間色の領域が、一番苦手なんです。
 だから、春が好きだ。続く夏は最も好きな季節で、秋も捨てがたい。冬はどうにも、我慢の季節になってしまう。
 先日目にした語学関係者のコラムにこんな文章があった。「心理学者によると、人は自信に満ちた時や満足度が高い時、明るい色を身に着けたくなる」と。自信のない自分にそのまま当てはめるには無理があるが、ある意味、言い得て妙だな、とは思った。
 気のせいか、春になったとはいえ、街中には、以前にも増して黒やグレー、茶っぽい色の衣服を身に着けた人々が目立つ。控え目な国民性もあるのだろうが、長引くこの不況が、人々の衣服の色使いをすっかりおとなしくさせてしまっているのではないだろうか。
 それにしても、である。春の陽気を感じて無邪気に喜び着飾ることを楽しむ若者や女性たちとは対照的に、多くの男性陣の反応は常に冬眠状態のように映る。一人でも多くの男性が、日常的な装いの中にちょっとした色合いの工夫をするようになれば、ごくごく小さな世界から明るさが生まれてくると思うんですがねぇ。