laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

お小遣い。

 裕福な家庭ではなかったから、子どものころからお小遣いとはほぼ無縁だった。
 自営業の父を手伝ったり新聞配達をしたり、どうしても困った時には河川敷に行って探し当てたコーラやビールの空き瓶を換金するとかして、幼いなりに悪知恵も働かせながら自分なりに小遣いを手にしていた。お年玉なんかは別にして、わりと早い時期から「お金はもらうものじゃなくて、稼ぐもの」という感覚があった。
 だから、自分が稼いだお金は自分の物。この基本は絶対に譲れない。
 社会人となり、「お小遣い」が子ども用の単語でないことを知った。周囲を見渡しただけでもかなりの人たちがそういう習慣を持っていることに多少驚いた。さすがに社会人生活20年を超えて戸惑いなど一切なくなったが、「お小遣い」というフレーズを当たり前のように使っている大人たちに違和感を抱く。
 新生フィナンシャルが先日、「2010年度サラリーマンの小遣い調査」を発表した。1979年以来、ほぼ毎年実施している調査で、平均小遣いは4万600円で昨年比5000円ダウン、3年連続の減少だという。この数字についてとやかく言うつもりはないが、こうした調査が30年以上も続けられているということが、大人の世界でも、お小遣い=一般的な習慣を物語っている。
 自分の稼いだお金を、相方から「お小遣い」として渡されることを不合理だと思う。まぁ、所詮他人様のお金のやり繰りだから、それを批判するつもりは全くありませんが。
 でも、「なんだかなぁ」という思いはぬぐえない。