laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

サーファーつながり。

 福島県楢葉町にある天神岬で、かれこれ15年来続けている夏のサーフキャンプに、今年、新顔が参加する。

 香港在住の女性ボディーボーダーだ。面識はない。年齢も職業も知らない。知っているのは、東北出身の彼女は、20年ほど前に地元を離れ、香港在住6年目で、ボディーボードを趣味にしているらしい、ということだけ。

 「ふらっと」編集室に届いた1件の問い合わせがきっかけだった。俳優でサーファーの坂口憲二宮城県北周辺のサーフスポットを巡ったDVDを見て、子どものころ父親に連れて行かれた場所だと気付き、急にそこで波に乗りたくなったらしく、お勧めスポットや宿情報を求めてきたのだ。

 そこで、サーファー相原の出番となりました。要約すると、「夏場は波がないので、南に下ったほうが確立が高い。仲間と福島でサーフキャンプするので、良かったらどうですか?」と返答。すぐさま、「行きたい!」との回答。8日に帰郷した彼女を、仙台市内で明日午前にピックアップし、家族ともども現地に向かうことになった。

 おそらく、ここまで読んで違和感を抱いている方々が多いと推測します。理解できます、それも。ただ、自分はサーファー。サーファーの世界では、これくらい変わったことじゃありません。むしろ、サーファー同士だからこういうことが起こりうるのです。

 サーファーも多様ですが、良い波を求めて旅するサーファーたちは、結構、助け合いの精神という心を持ち合わせています。知らない土地のサーフポイントに行き、話が始まり、「じゃ、この後、飲みに行きますか?良かったら家に泊まってもいいよ!」。そんな感覚です。それほど頻繁にはありませんが、たまにあるんですね、こういうことは。そんなもんなんです。だって、サーファーだから。

 毎年夏の恒例サーフキャンプの常連には、同じようなサーファーつながりで付き合いを続けている仲間たちがいる。親友のサーファーの友達の弟とその友達だったり、仙台に初めてやって来て、仙台新港を紹介したマオリ人とか、キャンプ場で知り合った東京からのサーファーだったりと、結構、出会いがそれぞれ面白いんです。

 そういえば、新顔の彼女は、7年ほど前家族で訪れたパプアニューギニアで知り合い、とても親しくなった香港在住日本人サーファーと知り合いだった。これで、またひとつ、つながりが増えました。

 「知らない人とは口を聞いてはいけませんよ」的な教えを、したり顔で子どもに言い聞かせているような人たちには我々のようなサーファーの行動は理解できないと思います。でも、出会いがちょっと変わっているほうが、結構、付き合いも長くなったりするんですね。そんなつながりを、これからも大切にしていきたいと思う。

今年のサーフキャンプでは、どんな出会いがあるんだろうか。すごく楽しみだ。