laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

あこがれ、ウクレレ。

 長年波乗りをしていて、ずっと憧れている光景がある。

 南国の白砂に生える椰子の木陰で、心地よい潮風に乗せて癒しの音を奏でている自分の姿だ。

 楽器音痴で、学ぶ意欲と熱意がそれほど高くなく、機会もないなと半ば諦めていたころ、あこがれの光景にモルジブ諸島のリゾート地で出くわした。チャックからウクレレのネック部分を突き出したリュックサックを背負い、波乗りにやって来たカリフォルニア在住の同い年の日本人サーファーが、アフターサーフィンに、気持ちよさげに曲を爪弾いていた。決して上手くはなかった。ちょっとお腹が出た彼の見た目はお世辞にも格好よくはなかった。でも、ウクレレを弾いていた。


 これで、スイッチが入った。憧れを現実のものにしようと心に決め(って、正直、そんな大げさではないんですが)、一昨年冬からウクレレを習っている。

 入会したのが、秋田市ヤマハ「大人の音楽教室」。最初6人だったメンバーは徐々に減っていき、今年3月、仙台に転勤となる時点で4人。ほぼ同年代の男女2人ずつの仲間で、楽しくやっていた。熱心で優しい先生の力添え空しく、実力のほどは全く上手くならなかった。計4回(あれ、3回かも?)参加した発表会では、足ガタガタ心臓バクバク状態で、メロディーラインなど耳に入らず勝手気ままに弾いて終わってしまった。みなさん、その節は申し訳ありませんでした。

 それでも、楽しかった。今、教室を仙台に移し、自分より10歳ほど年下のかなりテンションの高いノリノリの先生に教えていただいている。相変わらず実力はさっぱりつかないが、秋田時代同様、いい仲間たちに恵まれ(これが高いポイントです。何事も仲間が大事です)、とても楽しい時間を過ごしている。って、楽しいだけじゃだめなんですよね。ちゃんと練習しないと。

 ここ最近は、ノンエアコンの過酷な環境の中、地道にフルートを練習している娘を見習い、定期的な練習をちょっとづつだけど積み重ねている。目下の課題曲はGONTITIの『放課後の音楽室』。とろり〜んってなメロディーでかなり癒されます。CD聴きながら合わせて弾いているんですけど、かなりいいです。でも、当然ですが、完全には弾けない。簡単そうでいて、終盤に厚い壁を用意しているところが憎たらしいんです。いやいや、頑張りま〜す。

 不恰好な父の姿に同情したのか、娘が時折フルートで合わせてくれるので、本気度も高まっています。

 これを乗り越えれば.........、その先に、椰子の木陰が見える、はず。
 
 広い砂漠を越えていく心境ではありますが。