laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

言葉のキャッチボール。

 飲食店で、店主や店員さんたちと言葉を交わすのが好きだ。

 たいてい他愛も無い話。一見さんであることが多いので、深い話にはなりえない。挨拶をちょっと膨らませた程度の内容。それでも、会話が弾む時がたまにある。そんな場合、出される料理はもちろん店の雰囲気が良かったりとプラス要件が多いのが常だ。

 「店は人がつくる」ものだと思っている。

 当然、とお思いでしょう。では、会話を楽しめる店をどれほど知ってますか?

 馴染みになっている店でもない限り、そんなに多くはないのでは?会話を楽しめない店のほうが圧倒的に多いと思うのです。「そんな事、店に期待していない」という意見もあるでしょうが、自分は会話を楽しみたい。だって、例えカウンター越しのわずかな時間でも、縁あっての“触れ合い”なんですから。

 店主や店員が、お客のオーダーを取って、料理を運ぶだけの存在なら、その店がどんなに名店といわれようが、二度と行きたくない。別にかしこまった話をしたいのではなく、客として祭り上げられたいのでも決してなく、「いやぁ、今日は暑いね」とか「今夜は何がお薦めなの?」とか「あなたの好きな料理はどれ?」と言った短い会話に、即座に心温まるような返しがあればそれでいいんです。でも実際、気の利いた言葉が返ってくることはそれほど多くない。

 ちょっと寂しいなぁ。知らない人と無駄口をたたくことができないような人は、飲食店のフロアでは働かないほうがいいと思うのです。マニュアル通りに元気な挨拶や掛け声を振り絞るだけでなく、言葉のキャッチボールが楽しめるような店に多く出合いたいと思っているのです。