laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

アルバイトのすすめ。

 電気工事士だった父の手伝いを、子どものころよくしていた。

 手伝いとはいえ、ちゃんとお金をもらっていた。小学生低学年時数百円程度だった日当分のお駄賃は、大学生のころには、確か5000円ぐらいにはなっていたように思う。働いた代償としての賃金は我が家では当たり前だった。

 そんな家風だったから、外でのアルバイトも比較的早い時期からやっていた。一番最初が小学6年時の新聞配達。河北新報朝刊を、朝6時から7時ごろにかけてほぼ毎日、1年1ヶ月の間届けていた。この経験があったから、この会社に就職できたのかもしれない、と密かに思っている。いまだ誰にも尋ねたことはないのですが(笑)。

 次は高校生の時、断続的に3年間やっていたビル清掃のアルバイト。遊び仲間とやっていたから楽しい思い出がある。かなり、適当でしたが、掃除のイロハ的なことは覚えた。学校で校内清掃がある日には、われら掃除バイト組が「待ってました」とばかりに張り切ってやってました。

 バイトに打ち込んだのは、やはり大学生の時。数多くの職種を経験したけど、長い間やっていたのが飲食店。皿洗いから始まり、給仕、カクテル作りにホステスさんたちを取り仕切るチーフ業。バーのチーフ時代は大卒の初任給並にバイト代を稼いでいたから、今考えてもかなりバブルな時代でした。若かったから、夜のバイトはとても楽しかった。大学を卒業したらバーテンダーを目指そう、と真剣に考えた時期もありました。本当にその道に進んでいたら、今頃どうなっていたんだろうと時折思うことがあります。

 数々のバイト経験があって今がある。楽しくも楽しくなくもいろいろあったが、まったく悔いはない。というか、アルバイトでいろいろと経験できたことが本当に良かったと思っている。

 そんな思いから、学生である若い人たちは、やる精神的余裕と時間があるならどんどんアルバイトをしたほうがいい。何事も経験。これが大事です。娘にも同じ事を言い聞かせてます。もう、自分が新聞配達を始めた年と同じに成長しましたから。

 今の小学校、中学校、高校のアルバイトに対する校則や教育方針をあまり知らないが、自分のころは基本的にアルバイトは禁止だったような気がする。でも、やってました。親はもちろん知ってました。「いい社会経験だ。やりなさい。学校がそれに対して何か言ってきたら俺が出て行くから」。こうしたことに関して、自分の父親はかなり理解がある人だったので、息子の自分は気兼ねなくアルバイトに精を出した。感謝に尽きる。

 「生活が乱れる」とか「学生の身分でお金を稼ぐのは良くない」とか「学業がおろそかになる」などという理由で、子どもがアルバイトするのに反対する親御さんたちは少なくない。でも、アルバイトは、子どもにとって、自らの力で外でお金を稼ぐ貴重な経験で、勉強同様、後の人生にプラスの影響を与える、と信じている。

 「自分が好きに使いたいお金は自ら稼ぐ」という人生の基本を学ばせるには、絶好の機会でもある。こういう事って、学校では教わらない。実際の運用に関しては、親と子どもがきちんと話し合って決めればそれでよし。親が子どもに、杓子定規に「ダメだ!」と言ってしまってはいけない。そう、強く思うのです。

 いかがでしょう?