laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

過剰反応。

 同名のアダルトサイトがあったことから、来年4月に開校する東根市の「さくらんぼ小学校」が、校名を変更するとの記事(10日付け河北新報朝刊2社会面)を読んで、同市の反応に対してかなり疑問に思った。

 っというか、おかしいのではないだろうか?

 サイトの存在が判明し、校名再考を求める声が東根市に寄せられているという記事が読売新聞朝刊(8日付け)に掲載されて話題になったこの〝問題〟。読売新聞の記事によれば、土田正剛市長は当初、「校名を変えれば、かえってアダルトの世界を正当化することになる」と話し、校名変更の考えはない、としていたという。だが翌日の9日、土田市長は同市役所内で緊急に設けられた記者会見で、あっさりと方針を転換、校名変更の考えを明らかにした。

 その理由を、土田市長は「子どもたちへの影響を考え、変更を決断した」と語っている(河北新報)。

 情報を総合すると、事が明らかになった途端、ネット上の掲示板で大量の書き込みが発生し、東根市にはこの日まで100通を越えるメールが寄せられ、大半が校名変更を求める内容だった、という。公募で決定された校名について、同市は〝問題〟が公になるまで、把握していた同名のアダルトサイトの存在を保護者説明会で説明していなかったという事実があったようだが、果たして、校名変更という大きな行政判断を、マスコミに取り上げられて大きな話題に上り、市民らから直接苦情が来たからという理由で早急に下した事実は如何なものか。

 過剰反応とは、こういうことを指すのではないだろうか。

 発祥地として高級品種「佐藤錦」を誇るサクランボは、東根市のシンボルでもある。さくらんぼを冠した公共施設やイベント名は数多く、少なからずの市民がサクランボに愛着を持ち、それを誇りに感じているはずだ。アダルトサイトと同名だというただそれだけの事が、公募名を放棄してしまう理由になってしまうことに対して、正直、驚いてしまった。

 「子どもたちへの影響」とは何だろう?

 このフレーズ、良く耳にします。例えば、場外馬券場や風俗店などの進出計画が明るみになった時など、反対派がよく口にしますよね。口に出せば出すほど、もっともらしく聞こえるが、その信憑性ははなはだ怪しい。

 校名変更の是非については、直接の当事者である東根市民の考えに委ねる。しかし、その是非を問う真摯な議論さえないままにあっさりと〝問題〟に蓋をするような行政体質をまざまざと見せつけられ、複雑な思いを禁じ得ない。

っというか、あきれ返ってます。完全に部外者ではありますが。