laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

今月の言葉 NO.7

 『自分の哲学を持つな』『感覚を愛しなさい』

 ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェ(1844−1900年)の言葉。ベストセラーになっている『超訳 ニーチェの言葉』(ディスカヴァー)からの引用。編訳した白取春彦氏は、現代に照らし合わせてこのふたつの言葉の意味を、分かりやすくこう訳している;

 「「哲学を持つ」と一般的に言う場合、ある固まった態度や見解を持つことを意味している。しかしそれは、自分を画一化するようなものだ。
  そんな哲学を持つよりも、そのつどの人生が語りかけてくるささやかな声に耳を傾けるほうがましだ。..........................」(『人間的な、あまりに人間的な』)

 「感覚や官能を、下品だとか、不道徳だとか、偽りだとか、脳の化学的反応にすぎないとか言って、自分から無理に遠ざけてしまわないように。...................................。人間は昔から感覚を芸術化し、文化というものをつくってきたのだから。」(『力への意志』)

 あぁ、そうですか、ニーチェさん。っと言ってしまえばそれまでだが、確かにうなずける部分はある。

 年を重ねると、思考が固定化しがちになる。これを、「自分の哲学」と自慢げに言う人がいて、それについて別の人が「窮屈なこだわり」との印象を抱く。感覚に関しては、多かれ少なかれ自分にはかなりの知識があるのだと思っている人なんかが、「そういうことは聞いたことがない」などと所詮は限られた自身の知識の中の基準で感覚を疑うということはありがちだ。

 気をつけなければ、いけない........最近、こればっかりですが(^_^;)