laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

反面教師。

 今にして思えば、幸運な境遇だったのかもしれない。

 「こんな大人にはなりたくないな」「あんなふうになるのはごめんだ」「無様だよなぁ........」。

 子どもだった自分に、とても否定的な見方を植え付けてくれる生き方をしていた大人たちが、周囲に多かった。

 今で言うDVやら親の反対を押し切り決行した駆け落ちの末の不幸な結婚、親のエゴを押し付ける子育て、お粗末な横領事件、アルコール依存.........。あまりにスケールが小さすぎて社会的事件になることはなかったが、「3面記事」に相当する出来事を日常茶飯事のように目にして育った。

 大人への反抗や反発が強かったのは、こうした日常の積み重ねがずしずしと幼心に響いていたからだと思う。

 だから、薄れても忘れられないこれらの記憶が残っている。

 大人になって、子どもの時見た、感じた当時の大人たちの否定的な事柄への理解はできるようになったが、それでも、それらを肯定的に受け止めるまでに〝心変わり〟していない自分がいる。

 「そうなったら、終わりだな」と、言い聞かせているから。

 社会人を20年もやっていると、嫌な部分で変わっていく大人たちの存在を多く目にするようになる。好き嫌いは個人差があるので一概には言えないし、自分の価値観が多くの人から支持を得られるとは思ってもいないので、そう自分が勝手に考えている妄想かもしれない。

 ただ、これだけは言えそうだ。

 自分にとっての反面教師は、いつだって周りにいるものだ。