laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

ファーストインプレッション。

 人の第一印象は6秒で決まる。

 ラジオのパーソナリティーが、そんなことを言っていた。どこかの調査らしい。もう少し短くても決まりそうだが、第一印象って、とても大事なんだと思う。

 むかしから自分は第一印象が悪い。自他ともに認めることで、いらぬ誤解を生み出し、損もしてきた。

 いつもニコニコしている妻の笑顔をはたから見ていると、羨ましく思う。気分がすぐ顔に出てしまう自分には、笑顔の持続はかなりの苦痛でもある。

 ただ、これまでの人生、第一印象の悪さから、面白い出会いが続いてきた。

 相手に「何だこいつ」と印象付け、自分も「なんて感じの悪い人なんだ」と思った人に限って、その後、非常に仲が良くなることがある。第一印象が悪いからこそ、相手と話してみて、知ってみて、好印象に転じるパターンだ。人を知る基本は、やはり、言葉だと思うし、それもリアルな会話にあるのだと思っている。自分が抱く、相手から抱かれる第一印象のインパクトは、強ければ強いほどなかなか消えないものだが、会話の積み重ねで変わることが大いにある、ということ。

 先日、8年ぶりぐらいで、在仙の演劇人と酒を酌み交わした。かつて演劇を担当していたころ、電話で初めて話した彼女とは、まさにそんな関係だった。お互いにものすごく悪い第一印象を抱き、その後、かなり仲が良くなった。久しぶりに再会しても、自然と言葉が弾む。今では、当時の出来事を笑って振り返ることができる。いいな〜、こういうの。彼女との楽しい酒の席で、そんなことを思っていた。

 第一印象は良いにこしたことはないけど、それがすべてではない。

 誤解や勘違い、偏見が多分に含まれているからだ。それを解きほぐすことはそうそう容易で単純じゃないけど、その作業に身を投じなければ会話は成立しない。相手にもよるが、脱コミュニケーションというひどく冷たい態度はあまり好きではないので、できるだけこちらから言葉を投げ掛け会話のきっかけをつくろうとはしている。それでも受け付けられなければ、それまで。その人とは、縁がないと割り切るしかない。