laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

除雪。

 5年ぶりの仙台圏での冬は、雪が少なく暮らしやすいな、とあらためて感じている。

 日本海側地域では、連日の雪で困り果てている方々も多く、こんなことを言ったら叱られそうだが、多少物足りなさも感じている。

 気合を入れた雪掻きをしていないからだ。どうも、これがないと冬の実感が薄い。

 10年前まで3年間、豪雪地帯の山形・新庄市に暮らしていた。玄関が2階に位置する一般的な高床式の家に住み、出勤前は当たり前、多い時には、朝昼晩と3度、食事をするように雪掻きに精を出した。

 確かに、ひどく辛かった。雪国に暮らすハンディを身にしみて学んだ。その半面、やり甲斐もあった。

 踏み固められる前の軟らかい状態の雪であれば、コツさえつかめばきれいさっぱりと掃き出すことができるようになる。その充足感は、やってみた者にしか分からない。氷点下で雪が凍ってしまったら最後、コンクリートと格闘するような酷さだが、いずれにしても、寒さで体がなまる冬場の絶好のトレーニングとしては最適だ。

 転勤族という気軽さがあったからこそ、そういう楽観的な見方ができた。雪国にずっと暮らし続けている地元の人たちの毎冬の苦悩は計り知れない。

 雪掻きはとにかく、重労働だ。なのに、雪国の地方では、ほぼ決まって女性が雪掻きを担当している場合が多い。

 除雪ボランティアなる善意の行動も最近では増えたが、まだまだ人出を集めるのが容易ではないようだ。

 新庄で暮らしていた当時、「スポーツ活動としての除雪作業」を市の担当者に提言したことがあった。野外スポーツをやっている少年、少女たちは、冬場はもっぱら筋力トレーニングなどに励むしかない。ならば、いっそのこと、部活動の一環として除雪作業を行いながら筋力を鍛えればいい。作業として市場よりも安価な料金を徴収し、そのお金を活動費に充てる。建設業者に頼れないような個人住宅をターゲットにすれば、利用者には歓迎されるし、学生たちは自分の体を鍛えられ、活動資金も潤う“一石三鳥”。行政にとっても、肩入れしやすい。

 かなり、いい線いってるプランだと思うんだけど、当時から、誰一人として乗ってこない(^_^;)

 どうしてかなぁ〜?