laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

映画私評 No.10

 難しいことはいいから、とにかくすっきりした気分になる映画が見たい!

 こんな時が、ある。

 おとといが、そうだった。

 現在公開中のミュージカル映画バーレスクは、そんな要望にしっかりと応えてくれた。

 一言。格好良すぎ。

 アメリカ映画典型のサクセスストーリーだ。歌手を夢見るヒロインがロサンゼルスのクラブで働き始め、次第にその才能を開花させていき、経営難に陥っていたクラブがあらたに生まれ変わる........。

 目玉は、トップアーティストで女優デビューのクリスティーナ・アギレラ。クラブのオーナー役は、約7年ぶりの映画出演となる大物女優シェール。うたい文句は、「世界のショウビズ界を代表するディーバの豪華共演」。

 確かに。

 アギレラが手掛けるノリノリの音楽に、派手でエロティックな衣装と官能的な踊りを組み合わせ、ショービジネスの魅力を効果的に伝える。映画と分からずに見れば、アギレラのミュージックビデオとも見てとれる内容だが、かなり凝っていて大人のテイストたっぷり。下品さがなく、見ていて楽しい。ノッテくる。

 お恥ずかしい話。アギレラさんを知らなかった。

 「歌と踊りは上手いけど、演技はそれほど上手じゃない。スタイルはいいけど、顔はなぁ〜」。でも、「どことなくチャーミング」。そんなことを思って見ていた。かなり上手な歌は、当然、口パクだと思っていたけど、後からパンフレットを見て納得。「上手いわけだ」

  『月の輝く夜に』でアカデミー主演賞に輝いた、独特の雰囲気が魅力の一見魔女のような美女シェールを前にすれば、いくら現在最もホットな位置にいるアーティストのアギレラといえど、「女と小娘」ぐらいの力量の差は隠せない。

 それと、もう一人。オーナーの補佐役で舞台裏を支える役として出演したスタンリー・トゥッチ。『プラダを着た悪魔』に続き、その存在感をがっちり漂わせる。

 それにしても、シェールは1946年5月20日生まれだというが..........。お見事。素敵すぎる。何なんでしょう、この女性は一体!