laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

物見遊山。

 ヒトは他人の不幸を見て喜ぶ節がある。

 時に、無自覚に。時に、意識して。

 今、被災地に向かっている人たちは、関係者以外、 「力になりたい」という気持ちを持ったボランティアの人たちばかりではない。

 「惨状をこの目で見たい」という好奇心に突き動かされている人たちもかなりの数に上っているようだ。

 デジタル環境が整備され、写真や映像、文章をネット上にたやすく公開することができるようになった昨今。事件、事故など耳目を集める出来事が起こるたび、現場には、時にプロより素人集団のほうが多く集まる状況にある。

 世界が注目する大震災である。ネットにあふれる驚愕の光景に震かんした人々が、「ボランティアやるのは嫌だけど、現場に行って自分の目で確かめたいな」と思っても何ら不思議ではないと思う。

 そんな人たちに言いたい。

 「どうせ来るなら、汚れてもいい格好で、軍手とかスコップ持参で来てよ。そして、ちょっとぐらい、廃材やら泥やらゴミなどあちらこちらに散らかっているモノをゴミ袋1つにでも納めて持ち帰ってくれ!」

 おととい、石巻で実家が被災した知人のKさんが、家の片付けに現地入りした。夕方、仙台に帰ってくるのに、平日なのに高速道路でゆうに3時間かかったという。石巻市内を一望できる高台には、かなりの数の〝フォトグラファーたち〟がいたという話だ。

 好奇心を否定するつもりはない。でもね.................。

 すっかり春めいて来て、ゴールデンウイークも近付いてきた。大群の人々で被災地がにぎわう予感がする。

 にぎわいは楽しいからいいのであって、混乱となっては大ごとだ。

 好奇心旺盛な〝ずぼら〟な諸君、頼むから、被災地以外でゆっくりとくつろいでいてくれ。