laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

No.300 確かに、気味が悪い。でも....、いいんだなぁ、これが。

 パーフェクトなグッドウェーブが割れている無人のサーフポイントで心行くまで波乗りがしたい!できれば、南国の青く澄みきったクリスタルオーシャンで。海パン1枚でサーフボードに乗っている自分の姿を想像しただけでワクワクしてしまう(^O^)。

 そんな思いを、サーファーなら誰もが抱く。

 だけど、実際、誰もいない海って、寂しいもんです。やはり、多少の仲間がそばにいてほしい。心強いし、喜びを共有する楽しさがある。

 実は今、似たような状況に身を置いている。南国ではなく、澄みきってもいないけど。全国屈指のサーフスポット仙台新港で。正確に言えば、ちょっと南寄りに位置する七北田川河口付近の蒲生なんですが。



 〝相変わらずの自粛ムード〟が、仙台近郊のサーフスポットに漂っているらしく、6月ごろからボチボチと数人ほどのサーファーが波乗りを始めたという情報もあったが、先週の土曜と今週の月曜日、朝一で波乗りした時には誰もいなかった。

 俺と先輩の2人以外。

 目の前には、いい感じの波が次々にブレイクしている。近くの汚水処理場が完全復旧しておらず、汚水が七北田川に流されているという状況はあるけど、それほど汚くない。「それを気にするか、気にしないか」なんだと思う。悪臭もそれほど漂っていない。むしろ、思った以上に回復している。

 なのに、誰もいない。手つかずの波が割れている.....。

 他人は他人。自分は自分。そう考えるタイプの先輩と俺は、迷うことなく海に入った。津波でかなり地形が変わったようだが、波質は以前に増していい感じになっていた。

 肩〜頭サイズのグッドウェーブ、たった2人で楽しんだ!グッドコンディションで2人だけの波乗りなんて、仙台新港じゃ考えられないような状況だけど、〝深く考えれば〟、確かに気味は悪い。



 聞くところによると、仙台地方のサーフショップで組織する団体が、多くのサーファーたちに波乗り自粛を呼び掛けており、中には強い口調で禁止を命じている輩もいるらしい。

 〝そういう世界〟には無関心だし、無関係の先輩と俺は、「誰もいないなら、遠慮なく、いい波、いただきます!」という立場。ひそかに、静かに、楽しんだ。

 このまま誰も来ないという状況がそれほど長く続くとは考えられない。なので、混み合う前にしっかりと楽しんでおこう、と先輩と申し合わせている。

 波があれば朝一。毎年定番のライフスタイルが徐々に戻りつつある。