電話予約。

　中学1年の娘は、確か小学校4年生ぐらいから携帯電話を持っている。

　正確には、持たせてきた。防犯上。でも、家に置き忘れたり、電池が切れっ放しだったりで、まったく役に立たない代物になり下がっていた。

　小学生までは。

　さすがに中学生ともなれば、周りの友だちも当たり前のように携帯を持つようになったものだから、娘にとって大事なアイテムのひとつに格上げとなった。

　その使い方が、とても興味深い。

　たいていは、友だち同士で何やらメールでやり取りしているようだが、遊ぶ約束や一緒に学校に行く約束を盛んにしている。

　「そんなの約束する必要があるわけ？」と娘に聞けば、「みんないろいろ忙しいのよ。だから、こうして事前に約束しているの」だって。

　ふ〜ん。子どもって、忙しいのね。遊ぶのにも電話で予約しなくちゃいけないんだ。

　思えば、結構、すごい状況なんだなぁ。

　生きていくうえで、スケジュール管理は大事なことではあるんですが......。

　「遊びたかったら、直接その友だちの家に行って、『遊ぼう！』って言えばいいんじゃないの？」

　どうも、そういう行動はルール違反のようです。

　「だって、突然家に行ってびっくりされたり、それより、わざわざ行っていなかったら嫌でしょ？」

　確かに、それもそうだ。

　でもなぁ〜。何か、違うよなぁ〜って思うんですが、どうなんでしょう、これって？