laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

「徐々に、」で、いいんじゃないの?

 とびきり優秀な人でもない限り、社会人のスタートを切った瞬間に活躍できることは稀だ。

 いることは、いる。

 社会人になる前から、活躍している人もいる。

 でも、それは、普通ではない。

 むしろ、“異常”だ。

 今の日本、そういう“異常者”を増やそうと躍起になっている感がある。

 「最高学府」なんていわれていた時代はとうに過ぎ、今や“当たり前”とも言えそうな大学進学。

 その大学で、やたらと叫ばれているのが、「即戦力」。

 不況という要素が大きいんでしょう。

 グローバル化での焦りもあるんでしょう。

 「学力低下」の現象に、檄を飛ばす意味合いもあるんでしょう...。

 でも、この「即戦力」、企業側に、とっても都合のいい言葉にすぎない。

 就職率が上がれば、入学志願者を増やす格好の宣伝材料になるから、「我々の大学は、即戦力育成に力を入れています」とPRして、大学側もこの流れにくみする。

 「即戦力」という概念の前に、あるべき「教育」の姿が見えない。

 「とにかく、社会人になったら、1日でも早く企業のために働く人材になりましょう!」と、学生たちを“煽っている”。

 完全に経済重視の発想で、教育の現場が企業の片棒を担いでいるようなものだ。


 学校を出たら、遅かれ早かれ、社会人となり、人並みに働くのだから(たいていの場合は)、なにも大学にいる時ぐらい、「即戦力」なんてことを意識しないで勉学に励んだらいいんじゃないですかねぇ〜。

 踊らされるな、若者よ!

 「即戦力」なんてことを声高に叫んでいるあなたたちよりずっと年上の大人たちの声に!

 「そうですねぇ〜、大事ですよねぇ〜、即戦力。そうなれるよう、ワタクシも頑張ります」くらいに言って、あんまり深く考えないことだ。

 所詮、大人の都合。「即戦力」なんてのは。

 とはいえ、1日でも早く「即戦力」になりたいと考え頑張っている若い方々の努力や姿勢を否定する気は毛頭ありません。

 どうぞ、ご自由に。

 社会人23年目のオジサン、このところ若い学生さんたちと絡むことが多く、そんな事を考えている。