laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

「う〜ん、いいね!」。

 新聞社としての立場や意見を表明するのが社説。毎日、掲載されている。

 執筆は論説委員や編集委員の個人が担当するが、一般的には社を代表する主張や考えとされている。

 その〝社の意見〟に対し、読者をはじめとする社外の人々が反論や批判を浴びせるのは珍しくもなんともないが、社員が、しかも同じ新聞紙上で正面切って反対意見を展開して〝批判〟するのは珍しい(っと思う)。

 今朝(4月19日)の朝日新聞宮城県版のコラム「独眼流」。蔵前勝久さんの署名で、3月24日の社説「無投票知事 選挙って何だろう」に異論を唱え、「私は(社説の主張に)反対だ。(中略)無投票を肯定するような社説は、より悪い政治体制を肯定しているようで、気味が悪い。」(カッコ内はワタクシが追加)と意見している。


 「いや〜、こういうのっていいなぁ〜」

 コーヒー片手に記事を読みながら、嬉しくなった。

 社説や蔵前さんの主張にはあまり興味がない。

 社説を真っ向から否定する意見を、記事として掲載した事実にとても興味がある。

 そして、思った。

 「風通しがいいなぁ〜」と。

 どんな社内事情があるかは全く知らないが、掲載の事実を支えているのは、異論や反論、批判といった意見、姿勢に対する寛容さではないだろうか。

 蔵前さんの記事は、主張を前面に出した〝いち記者の考え〟でしかないが、「まぁ、いいんじゃないの? そういうのもありだよね。掲載オッケ〜」と言ったかどうかも全く知らないが、そんなデスクほか上司の声が聞こえてきそうだ。

 フェイスブック風にいえば、「いいね!」。

 5回ぐらいボタンを押したい爽快な気分。コラムから、職場のいい空気感が伝わってくるようだった。