laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

こっちを向いてよ、あなた。

  通りすがりの見知らぬ人が、すれ違いざまに微笑みかけてくることが、これまで訪れた異国の地では多かった。

 住んでいる日本では、めったにない。あるとしたら、波乗りに行くビーチぐらいのもので、まずほとんど無視されるか目をそらされる。

 とっても些細なことなんですが、ちょっと悲しい。冷たいな、と思ってしまう。

 こちらも不器用なんです。どうも日本にいると(っていうか住んでますけど)、「よし、挨拶するぞ」なんておかしな頑張り感が無意識に働き、顔がこわばる。見ず知らずのただ顔が黒いだけのオヤジに、こわばった顔でまじまじと見られたら誰だってそっぽを向くよな。ちょっと反省してます。なるべく柔らかな表情で「どうもぉ」「こんにちは」なんて言えた日には、「よしっ!」って感じなんだけど、たいていの場合、相手からの反応はかなり冷ややかだ。

 俺って変態か?と、思わないこともないが、すれ違いざまに相手に向ける一瞬の優しさのような空気感を求め続けている。

 求めるからいけないんですね。与えないと。えっ、「そんなもんいらないよ」ですか?

 つまんないなぁ。

 お淑やか。謙虚。物静か....。異国の人たちからの日本人の印象はこういう言葉で表現されることが多い。その半面、不思議、不明瞭、愛想がない、内向き.....、という評判も得ている。

 子どもたちが、「見ず知らずの人とは話しちゃだめですよ」と、自分が子どものころ以上に大人たちから言われて育っていることを考えると、望みは薄いか。

 「袖振り合うのも多生の縁」「一期一会」といったいい言葉の文化はもはやその響きの良さだけなのだろうか。

 それとも、単に物欲しげなどす黒い顔が相手に恐怖感を与えている結果なのだろうか?くだらないと思いながらもそんなことを考えている。
                  暇なんですね。全く。