laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

念願、叶ったり。

 15年前に結婚した当初、浴衣を作ってくれると妻が約束した。

 いまだ叶えられていない約束は、すっかり反故にされたようで、5、6年ほど前、妻の父が実母から受け継ぎ若いころ着ていたという白の絣の浴衣を頂いた。これが、なかなかにいいんです。地味ながら味があるんですね。裸の上に袖を通すと、年代もののしとやかな肌触りが心地よいのです。でも残念なことに、うちのたん笥にしまっておきながら、ずぅっと日の目を見なかった。

 それが今年、やっとお披露目となりました。

 場所は会社近くの五橋公園。ここで19、20の両日に開かれた夏祭りの「ゆかたコンテスト」なるものに、娘と一緒に参加しました。

 コンテスト参加を理由に、浴衣を着る機会を自分に義務付けた。っというのは、浴衣を頂いてから、着ようと思えば着れた機会は何度もあったのだが、なんだかんだと理由をつけては着る時期を逃してきた。だから今回、「盛り上げに一役を」との小さなお願いに飛び乗り、逃げ道を断った。これが正解。当初は自分1人だけの浴衣姿を想定していたが、娘も着ると言い出したので、父親としてはかなり嬉しいツーショットとなった。舞台に上がった父と娘の〝晴れ姿〟に、多くの来場者が共感してくれたようで(たぶん)、見事、「子どもの部」で賞品をゲットしました。ちなみに、参加者全員に賞品が贈られたというのがオチで、とても気の利いたイベントだったのです。我々はバースディケーキお届け券を頂きました。感謝です。

 思えば、人前で浴衣を羽織るのは、鉄腕アトムの絵柄の浴衣を着ていた幼き日以来、40年ぐらいぶりなのかもしれない。

 「浴衣もたまにはいいよね」

 フォーマルな黒のスーツを着ていた妻と祭り会場で合流し、3人でそんなことを言いながら帰ってきた。