laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

虚像。

 ひどく感動した本や映画、音楽などの文学、芸術作品やスポーツシーンに出会うと、その主役の素顔を知りたくなるのが人情だ。

 そうした希望や要望に応えているのが、マスコミのひとつの役割である。伝える側に立って思うのは、ファンの心をつかむ術を知っている、あるいは知らずともファンを虜にしている人たちの実像は、必ずしもイメージ通りではない。

 冷静に考えれば、そういう人たちも人間なのだから当然だが、出来上がってしまったイメージが大きければ大きいほど、ギャップが生じた時のインパクトも大きい。本人の側に立てば、「勝手に自分をイメージ化したあんたが悪い」という言い分は成り立つ。しかし......。

 イメージとは、つくられるのであろうか意図的につくりあげるのであろうか? 

 踊らされたと気付いた時、それは誰の責任なのか。

 参院選が終わった。目まぐるしく盤上のコマが動き回る子ども同士のオセロゲームのように、あきれるほど展開が早い表面上の政治状況と、状況への過剰で画一的な人々の反応を眺めながら、そんなことを思っている。