laid back

ほかから移ってきました。日々、思うところ感じるところを気ままにつらつらと。

突然のイメチェン。

 小学校5年時の夏休み明けのことだったと思う。いや、冬休み明けだったかもしれない。定かではない。だけど、長い休み明けだったことは確かだ。今から35年ほど前の話なんですが、かなりショッキングな出来事だったので覚えている。。。

 彼は、突如、変わった。

 休み明け、自分のことを「僕」と言い出し、同級生の俺ら仲間に対して敬語を使うようになった。

 「僕は今日の午後、○○君と遊ぶ約束をしています」。そんな事を、この前まで「○○ちゃん、放課後一緒に遊ぶべ!」なんて喋っていたガキが高らかに宣言したのだから、そりゃもうぶったまげた。

 親しげにプロレスやら缶蹴りやら、野球なんかを一緒にやっていた彼の友だちイメージは、妙に距離感のある“きっちり、はっきり、きれい”に聞こえる標準語でがたがたと崩れてしまった。

 彼とはその後、疎遠になったことは言うまでもない。家も近く、同じ中学に通った仲だが、ほとんど言葉を交わした記憶がない。遠い所に行ってしまったんです。

 どんな思いで、彼があんな事に踏み切ったのかは分からないが、子ども心に、あるいは、とても教育熱心な母親の影響で長期休暇を利用してのイメージチェンジを図ったのだろうと想像する。とても興味深いのは、イメチェンの主な手段として「言葉遣い」を採用した点。外見が全く変わっていなくとも、言葉遣いを変えるだけで人格が変わったような印象を他人に与えるほど効果的だということをこの時痛感した。

 でもね、みんなが「俺」って言っている中で、1人だけ「僕」なんて言ってたら完全に“宇宙人”です。こういう人、実は結構いるんですがね。

 それにしても、あいつ、今頃何やっているんだろうなぁ?

 彼がみんなと仲良かった頃、親しみを込めて呼んでいたニックネームが懐かしい。

 なぁ、 「森ブー」、よ!。